投資信託コラム 「しんさんの独り言」
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第21回 「シンプル・イズ・ベスト」
前回(7月)のこのコーナーで、軽々しくも「もう底は脱したようで・・・」などと発言した後で、世界を震撼させる出来事が待ち受けていましたね。
米証券大手リーマン・ブラザーズの経営破たん、さらにその数日後に、あの、あのですよ(トリプルAで有名な)米保険最大手AIGグループが経営危機に瀕死、日本円で約9兆円を融資するという未曾有の出来事が起きたのです。ここまで、深刻だったとは・・・。
まさに、現代の複雑な金融工学が生んだ悪夢ではないだろうか!
つい最近まで、脚光を浴び続けてきたヘッジファンドと呼ばれる人々。しかし、この人たちも例外ではなく市場から退場を命じられている。それは、ヘッジファンドと呼ばれる人々は、どんな相場にあっても利益を上げることを命題と課せられていた訳だから。
世の中が複雑になればなるほど、金融の手法が複雑になればなるほど、原点に帰るべきではないだろうか。
私の生活の中は全てが「シンプル・イズ・ベスト」である。
第20回 「サブプライムローン問題」
3月以来の執筆です。この空白の4ヶ月間も市場に大きな変化はなく相変わらず世界市場はサブプライムローン問題に一喜一憂している感じですね。ちょっとした好材料が出たら数日間上昇し、逆に悪材料が出れば下げる、その繰り返しです。
ただ、底は脱したようで、これからは上げ下げを繰り返し徐々に落ち着きを取り戻していくのでしょう。
このサブプライムローン騒動中(現在進行中)に、私のお客様の中でも、ほんの一握りの方が解約をされました。やはり、あのブラックマンデーをも上回る暴落を記録したので、致し方ないと思う。私だって正直不安になったのだから・・・。
しかし、色んなデータが裏付けるように、短期間(1年間〜5年間)の運用にはそれなりのリスクが伴う。特に1年目とかは、50%近いリターンもあれば、逆に20%近いマイナスもある。それが3年、5年、10年と時間が経つに連れてリスクが軽減していくのに・・・。私のお客様には、そのリスクを十分に説明しているが、それでもこれだけの現実が目の前にくると平常心ではいられなくなるのが常だろう。
ただ、ここで損失を確定してしまえばそれまでだ。この先、十分に享受できるはずの利益を放棄することになってしまう。
サブプライムローンの元凶である米国。その米国のNYダウは年間20%超も下落した、いや暴落した。しかし、米国株における年間リターンを長期間計測した統計では、NYダウが年間20%超下落する年の出現率は100年間で8%らしい。つまり、100年で8回しかない訳だ。しかも、1997年までの約200年でどこからでもいいから10年間米国株に投資して収益がマイナスだったのは、過去1度もない。これは、凄いデータだと思いませんか?
この約200年の平均利回りは、なんと7%〜8%!
もう、これ以上言う必要はありませんよね!
長く持てば答えはでるはずです。
第19回 「サブプライム問題」
サブプライムローン問題が沈静化する兆しが一向にみられない。サブプライム問題が「対岸の火事」ではなく「隣家の火事」になりつつある。
身近に感じられるようになってきたのが、ガソリンの高騰だ。史上初めて1バレル105ドル代を突破し、投機的な色合いを一層強めてきた。
基軸通貨のドル安は商品相場の高騰を招き、インフレが現実味を帯びてくる。そうなると、インフレに強いゴールドを買う動きが活発化してくる。
まだまだ実感としては薄いかもしれないが、生活感のない私でさえ日々の暮らしの中で物価の高騰を感じ始めているくらいだから、生活に密着している主婦の皆さんの感じ方はこんなもんじゃないのでは。
教科書で習う「インフレ」は、物価も上昇する代わりに、好景気なので給料も右肩上がりに上がると教えていたはずだが今の状況はどうかというと、物価は上昇しているが給料は現状維持化がやっとといったところではないだろうか。いわゆる「スタグフレーション」だ。
こういう状況下では、何もしないのも一つの手かもしれないが、インフレ率に負けないように資産を殖やしていくことが必要だ。
サブプライムローン問題で、行き場を失った資金が商品や債券などに移動しているが、資金は気まぐれなもので本来行ったり来たりするものだから!
どんなことが起きても、ドタバタしなくてもいいように長期的観点でポートフォリオを組み、どっしり構えた資産運用を目指したいものですね。
第18回 「七転び八起き」
金融市場にとって激動の2007年がようやく暮れ行こうとしている。
米国発の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題は想像をはるかに超えて金融市場を揺るがした。米国はもちろん、欧州、アジア、新興国・・・、我らが日本も例外じゃなく文字通り世界中を巻き込んだ形になった。これは金融市場がグローバルになった一つの証だろう。
金融市場にはおもしろいデータがある。西暦末尾に7がつく年は悪いことが起きると言われ、いわゆる10年節だ。1987年の「ブラックマンデー」、1997年の「アジア通貨危機」、そして2007年の「サブプライムローン問題」。
しかし、その翌年の末尾に8年がつく年は総じて株価が上がる傾向にある。あくまでも過去の経験則ではあるが、まさに七転び八起きである。う〜ん偶然にしても不思議な現象だ。
この現象が当てはまるとすれば、来年は2008年・・・。もしかすると・・・。
来年は、金融市場にとって良い年でありますように!
第17回 「長期航海の中の嵐」
ここ最近は「サブプライムローン問題はひどいですね」、「まだまだ続きますかね?」が挨拶代わりになっている。ちょっとでも資産運用をしている人は、かなりナーバスになっているようだ。
正直、ちょっと金融をかじっている私でさえも不安になることがある(常々、長期投資の長い航海の中では雨や嵐もあると言っているくせに・・・)。
このサブプライムローン問題がいつまで続くかは分からない。年が変われば落ち着くかもしれないし、更なる暴落があるかもしれない。しかし、長期のスパンで見ればそう大したことなかったと思えるはずで、長い歴史の中で見ると避けては通れない道だから。
ここは一つ、歴史が証明している時間(複利)の効果を信じてみようではありませんか!
後から振り返ると、そこには笑っている自分がいるはずです。
第16回 「独立系FP、投資信託販売の新たな窓口に・中立性を生かし台頭」
去る9月25日付のNIKKEI NETに「独立系FP、投信販売の新たな窓口に・中立性を生かし台頭」という見出しが躍っていた。
私たちFP(ファイナンシャル・プランナー)にとっては見過ごすことが出来ない見出しである。
以下の文章はこうである。
個人投資家向けの投資信託で、金融機関と雇用・資本関係がない独立系ファイナンシャル・プランナー(FP)を通じた販売が台頭しつつある。同経由の販売残高は8月末、2300億円超と1年前に比べて25%伸びた。投信の総残高(約77兆2000億円)からするとまだわずかだが、家計と密接につながることで将来は有力な販売チャネルに育つ可能性もある。
独立系FPは、証券会社と提携して売買を取り次ぐ証券仲介業を手掛けたり、業務の外務委託契約を結んだりすることで、顧客に投信を案内できる。
投資信託全体から見ると本当に僅かな金額かもしれないが、金額の大小ではなく、確実にそして着実に浸透し始めたという点に意義がある。上の文章にもあるように我々FPは、投資信託だけじゃなく住宅ローン・保険を含めた家計全体を見渡しての提案が可能である。
しかも、メーカーと直接の雇用・資本関係がないから偏った提案をすることもないし、ノルマに縛られて無理な販売をすることもない。実はこの点が一番、お客様にとって重要視するべき点だと思う。
今後は投資信託を購入する側(消費者)も、購入する窓口を選択する必要があるだろう。従来の金融機関以外に色んな選択肢が増えつつあるのは大変喜ばしいことであるとともに、購入する側にもそれだけの責任が生じるのは肝に命じておきたいものだ。
5年後、10年後、独立系FPでの販売残高が今から楽しみだ。
第15回 「米国サブプライムローン問題」
今回の米国サブプライムローン問題は、根が深くまだ余震が続いている。一説によると、今回の問題はブラックマンデー以上の金融危機と捉えている向きもある。
不思議なことに10年毎に金融危機が起こっている。1987年の「ブラックマンデー」、1997年のアジア通貨危機を起点とする「LTCM危機」、そして今回2007年の「米国サブプライムローン」。偶然にも10年毎に起きていることになる。ただ途中の2001年には「エンロンショック」も起きてはいる。
こういった世界中を巻き込んだ金融危機から元のマーケットに戻るには早くても半年から1年はかかるとみていいと思う。
ただ幸いなことに世界経済は極めて堅調で、特に新興国の自律成長が続いており財政状態が良いこと、先進諸国の企業キャッシュフローが潤沢など明るい材料が多い。
どんな危機の後にも必ずマーケットは平静を取り戻すものです。じっくり腰をすえて長期航海を楽しみましょう。
第14回 「世界同時株安・円高」
ここまでくると、むしろ行くところまで行ってくれとでも言いたくなる相場環境である。
米国の低所得者向け住宅融資(サブプライムローン)問題に端を発した世界同時株安・円高。
まさか、ここまで震撼させるとは・・・。
確かに、円安に関しても行き過ぎの感は否めなかったはずだ。金利差を武器に円の独り安が永遠に、しかも終わりがない宴のように当然続くものと信じて疑わなかった(少なくとも、この問題が浮上するまでは)。
しかし、終わりのないものなど、この世に存在しない。相場はよく行き過ぎることがある。
行き過ぎた分、反対に動こうとするエネルギーも相当蓄積されていたはずだ。
後はいつ爆発するのか、きっかけ待ち状態。そんなところへ、今回のサブプライム問題。
待ってましたとばかりに、円の買い戻しの嵐・嵐・嵐。
米・欧・アジアの株式も売りの嵐・嵐・嵐。
誰かの歌じゃないけど、「止まない雨はない」!
じっくり腰を据えて長期的に見れば、ほんの一瞬の出来事だったと振り返ることが出来るはず。
第13回 「インフレを意識したライフ・プランを」
最近、ガソリン価格の値上がりに頭を痛めている。1リットル当たりの価格がとうとう140円を超えてきて、8月は過去最高値になりそうだと各新聞は伝えている。時計の針を少し前に戻して、ガソリンスタンドに入ると、そこにはまだ1リットル99円の世界だ(回顧しているつもり)。何か、今考えるとウソみたいな光景だ。
原油価格の高騰」→「一次産品価格値上げ」は確実にインフレ懸念が高まってきたことを意味する。
日銀が18日にまとめた6月の「生活意識に関するアンケート調査」では、半数以上の人が、昨年に比べて物価が上がったと実感していること答えている。1年前に比べて物価が「上がった」と回答した人は53・0%と、前回3月調査の38・4%から大幅に増え、原油価格が高騰した07年9月調査以来9カ月ぶりに半数を超えている。
1年後の物価の予想でも、「上がる」と答えた人が71・8%を占め、前回の58・6%を大きく上回っている。調査時期に果物や魚介類などの生鮮食品のほか、食用油やティッシュペーパーなど生活必需品が値上がりしており、消費者の方が敏感に変化を感じとっているのが分かる。
5年後の物価についても82・7%(3月調査は78・2%)の人が「上がる」と回答。消費者の間では、インフレ不安が徐々に広がっていることが浮き彫りになっているようだ。
ここのところ、日本人は「デフレ」にどっぷり浸かり過ぎて「インフレ」への対応を忘れかけているかもしれない。これから先はインフレを意識したライフ・プランを!
第12回 「投資に「リスクのない投資」、「絶対確実な投資」はあり得ません」
ここ何日か、朝の新聞や雑誌を見ていると、やたら投資信託や定期預金の広告が目に付く。それもそのはずだ、民間企業、公務員のボーナスの時期だった。この夏のボーナスは企業の業績が回復して久しく、悪くはないはずだ。
ちょうど今朝の新聞(日経金融新聞07年7月9日付)に全国の銀行(121行)の店頭サービスと金融商品充実度を比べた第3回「銀行リテール力調査」たるものが載っていた。総合順位1位のみずほ銀行から最下位の仙台銀行までには、相当の差があるようだ。
各行とも、この時期はボーナス獲得に力を注いでいるはずで、一昔前までなら「定期預金」等が主力であったはずだが、長引く低金利で、最近は「投資信託」獲得が主流となってきている。今朝の新聞にもあるように、下位の銀行には、投資信託を販売する際に「パンフレットを読み上げるだけ」とか「こちらのニーズに関係なく投資信託の説明を始め、一方的に進んだ」「リスクの説明はあまり詳しくなかった」など、投資信託を積極的に売りたい割にはお粗末な結果としか言いようがない。
いよいよ9月から「金融商品取引法」が全面施行になる。この制度は証券取引法、金融先物取引法などを一本化し、元本保証がないリスク商品について、法の網をかいくぐる業者の取り締まりや販売・勧誘ルールを強化する。金融機関が商品のリスク度合いに応じて「損失が初期投資額を上回る恐れがある」などと具体的に説明する義務や商品の仕組みを示した文書を手渡すことを義務付けるなど、金融商品を販売する側にとってはかなり悩ましい問題であることは間違いないだろう。
それと同時に購入する側にも、今まで以上の「自己責任」を問われることになるのも、これまた紛れも無い事実です
投資に「リスクのない投資」、「絶対確実な投資」はあり得ません!
たまたま今は、市場全体が上昇して上手くいっているから苦情が少ないだけであって、要は一旦市場が下げだした時に「リスク」が理解できていて慌てずにいれるか・・・ですよ。
虎の子のボーナス、どこの何に預けるか、十分に勉強してからでも遅くありませんぞ。
第11回 「長期金利上昇局面によるREIT(不動産投資信託)と人気の高格付けソブリン債」
最近は我国の通貨「円」の独歩安が鮮明だ。その最たる理由は、日本は少子高齢化が進み今後の経済成長率が以前みたいには見込めないことと、金利格差によるキャリートレードの活発化によるものだろう。円安ということは、海外資産で運用する投資信託にとってはフォローの風となって、最近の投資信託の基準価格を押し上げている要因になっている。
しかし、海外の主要国の金利はまだ上昇局面にあり、先進国の高格付け債券に分散投資する投資信託は、金利上昇により債券価格が下落して、せっかくの円安によるキャピタルゲインを打ち消している格好だ。
同じことが、最近人気のREIT(不動産投資信託)にも当てはまり、長期金利の上昇で基準価格が下落している。このことは、専門家に以前から指摘されていたことで、REITが金利上昇局面では弱いということを露呈してしまったようだ。
だからといって、急速にREITが悪くなるとは思わないが、相場はいつ何時、変わるものかは誰にも分からない。そのときに慌てない為にも、一つに偏った投資じゃなく「分散投資」を心掛けておきたいものだ。
第10回 「ポートフォリオマネジメント業務」
つい先日、6月1日に東京日本橋の早稲田大学日本橋キャンパスで行われたファンドマネジメント講座を受講してきました。テーマは「ポートフォリオマネジメント業務」で運用の基礎を学んで参りました。
内容は期待していたものより、ちょっと期待はずれ? まぁ、時間の関係上、こんなところかなと講義途中で諦めモード(講師の方すみません・・・)。
まぁ、それはともかく、早稲田大学日本橋キャンパスが催してる講座は意義深いと思います。今後の「貯蓄」から「投資」という流れを考えれば金融後進国のわが国で、こういった金融教育は避けてと通れないからです。
どちらかというと日本では、お金の話はタブー視されてきた感が強く、「お金は汗水流して得るもの」「そのお金をこつこつ貯める」というのが美徳とされてきたというのは否めません。しかし、世界のお金を動かしている華僑やユダヤの人たちは、昔から働いて得たお金にも、また働いてもらう感覚が備わっていて、投資という行為は、ごくごく身近な存在です。「就労所得」と「不労所得」という考え方です。
私たち日本人も、ようやく投資を身近に感じるようになってきました。しかし、知識と経験という点では、まだまだ足元にも及ばないでしょう。お金に対して「リスク」をとることを極端に嫌ってきた国民性故、一朝一夕に身につくものではないでしょう。
まだスタート地点に立ったばかりです。後で後悔しない為にも、積極的に学びましょう。
誰の為でもありません。全ては自分の為です。
第9回 「金融工学」
最近、「金融工学」にはまっている。金融工学と一言でいっても、びっくりするほど奥が深い。金融工学といえば1952年に当時シカゴ大学大学院生のハリー・マーコヴィッツが書いた「ポートフォリオ・セレクション」という論文が有名で、後の1990年にノーベル経済学賞を受賞している。マーコヴィッツが訴えたかったのを要約すると「虎穴に入らずんば虎子を得ず」と「1つの籠に全部の卵を入れるべからず」ということになる。これをもう少し分かりやすく説明すれば、リスクを取らないとリターンは生まれない、分散することによってリターンを最大限に、リスクを最小限にする効果が得られることをマーコビッツは数学的な理論としてまとめあげている。
これは、50年以上たった現在も十分に使える理論(むしろ、こういう時代だからこそ原点に回帰するべき)だと思っています。投資はあれこれ難しく考えるより、シンプルに「長期投資」「分散投資」に勝るものは無いと今更ながら思っている今日この頃です。
第8回 「ヘッジファンド」
最近、やたらと「ヘッジファンド」という言葉を耳にします。そもそも、この「ヘッジファンド」とは何なのだろうか?日本では、どうも悪いイメージが先行しているようにも思えます。
「ヘッジ(hedge)」とは、あるリスクを相殺するために反対売買を行うことです。つまり、ある商品の下げ相場でも、確実に利益を上げるように仕掛けることで、「絶対利回り追求型」と呼ばれています。
もともとは、欧米で富裕層向けに始まったヘッジファンドは、今では「和製ヘッジファンド」と呼ばれる純日本製も誕生しています。ただ、その数は秘匿性が高い故に正確には把握されていないのが実態のようです。
自分たちには、関係ないと思われている方も多いかもしれませんが、最近ではヘッジファンド自体に投資する投資信託が発売されたり、私たちの退職金年金なども一部ヘッジファンドに投資されているんですよ。遠い世界のことのように思えますが、実は私たちの身近なものになりつつあるのです。
ありとあらえる場面で収益を上げることが義務付けられている「ヘッジファンド」。私たちの資産運用にも、参考にすべきところが大いにあるのではないでしょうか。
第7回 「バブル」
中国上海発、株安は瞬く間に世界中を駆け巡りましたね。これも世界の距離が縮まってグローバル化してるせいなんですかね〜??
中国は今まさに、バブル真っ只中といったところでしょう。ある雑誌を見ていると、ある市民が「息子の大学資金を全部、株に突っ込んだんだ」とか「銀行から借金してでも株を買うべきよ」とか勢いのいい言葉ばかり並んでいました。古今東西どこにも見られる光景で、わが国でも遠い昔に見たような・・・。バブルというのは、ing(現在進行形)の時には誰も気づかないものなのです。弾けて初めて気づく、それが「バブル」なんです。古くは17世紀オランダのチューリップバブルから、皆さんご存知のITバブルまで古今東西を問わず「バブル」は繰り返されています。
私が思うにバブルは人間の「願望」「欲」で形成されていると思う。「もう少し」「まだまだ」といった具合に終わるはずない宴みたいに・・・。
長期でゆっくりと構えましょう。長い間には必ず、こういうことは付き物で歴史が物語っています。一本調子に上がり続けることはあり得ません。
因みに投資で失敗する条件は「短期」「人気(集中)」「不勉強」ですよ!
第6回 「グローバル・ソブリン・オープンを考える(2)」
グローバル・ソブリン(以下、グロソブ)は良い意味でも悪い意味でも日本の投資信託を変える、いや変えたと言っても過言ではないでしょう。
「出る杭は打たれる」じゃないですけど、余りにも巨大になり過ぎた為に新聞・雑誌で叩かれる機会がぐーんと増えてきましたね。
私も全てを否定するつもりは毛頭ございませんので・・・。
ただ、自分が購入している(もしくは今後検討している)投資信託の内容ぐらいは知っておいた方が良いと思います。
2006年12月2日号の週間ダイヤモンドによると、グロソブ大ヒットの最大の要因は「安定した毎月分配」というキーワードにあると書いてあります。この点は前回、私が書いた「安心感」に直結していると思う。投資信託は、(利息・配当などのインカムゲイン)と(有価証券の売買益などのキャピタルゲイン)を分配する仕組みです。このうちインカムゲインについては、キャピタルゲインがマイナスであっても全額分配することが出来る。と制度上認められています。ということは、運用が上手くいっていない時は自分の資産を切り崩して「分配金」としてもらっていることに他ならないのです。つまり、分配金をより多くもらうほど自分の資産が減っているということです。
「分配金」タイプの投資信託が長期の運用に向かないといわれるのは、このためで、複利の効果や税金の点で成果が出難いのです。
相変わらず、「分配金」タイプの投資信託が人気を集めていますね。今日(2月8日)付けの日経金融新聞の[追加型株式投信、純資産残高&1ヶ月間残高増減ランキング]でも、残高増加額上位20本のうち15本が「分配型」とのこと。
以上のことを十分に踏まえたうえで、購入されてくださいね。
第5回 「投資信託の実情」
今朝(2007/01/18)の日本経済新聞の紙面に「公募投信 資金流入最高の12,8兆円 昨年、19年ぶり 個人が積極購入」との見出しが躍り出ていた。
参考http://www.business-i.jp/news/kinyu-page/news/200701180007a.nwc
昨年12月はボーナスシーズン入りで月間で何と1兆3千億円の資金が投資信託に流入したらしい。そのほとんどは、相変わらず人気の分配型に集中しているみたいですね。今後もしばらくはこの流れが続くのでしょうかね??
今後の投資信託選びに参考になる記事を紹介しておきますね。
以下、JR駅内のキヨスクに置いてある雑誌「WEDGE」のNo.11掲載記事。
日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)は年初から低迷しているが、225〜1600あまりの銘柄全体の動きを反映している。株式投信は銘柄を厳選して組み入れているはずなので、当然相場全体の動きを上回る運用成績を残しているはず。運用力の巧拙をみるために2005年に新規設定されたファンド238本をTOPIXの騰落率と比べてみた。1本あたりの設定来基準価格騰落率は平均16%強。一見好成績のようにみえる。しかしTOPIXは昨年の平均1272ポイントから、今年は1634ポイント(8月までの平均値)まで水準を切り上げた。上昇率は29%。ファンドの成績はTOPIXに遠く及ばない。特にソフトバンクなどに集中投資しているファンドはTOPIXより20%以上も成績が悪かった。約30社の運用会社があったが、ファンドの平均成績がTOPIXを上回ったのは損保ジャパンや明治ドレスナー・アセットマネジメントなど4社しかなかった。
販売ノルマを優先 運用担当の育成・増員は後回し
「投信は手数料がかかる。1年かそこらで成績を比べるのはよくない。2,3年は保有してもらはないと真の運用力を示しにくい」(証券系運用会社の執行役員)。投信運用会社からはこんな反論も聞こえてくる。そこで1996年以降設定した1748本をすべて調べてみたところ83%のファンドはTOPIXを下回った。2004年はTOPIXの上昇率を12%下回り、2003年に至っては40%近くも下回る惨憺たる成績だった。これが投信の赤裸々な運用力だ。組み入れた銘柄がまずかったのか、売買のタイミングを逸したのか、相場観を見誤ったのか・・・。運用実績を見る限り、ファンドマネージャーの運用力に首を傾けざるを得ない結果なのだ。
上の記事を極論すると、インデックス(日経平均・TOPIX)を上回っているファンドは僅か17%だけだということです。流行りのファンドや売れているファンドに惑わされることなく、この17%の中から自分のスタイルに合った投資信託を選びたいものですね。
第4回 「2007年 団塊の世代大量退職」
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。
昨年の11月より、投資信託に関する有益な情報を出来るだけ客観的にお伝えするようにこのサイトを立ち上げました。今年は昨年以上に投資信託を始め金融商品にスポットが当たるものと思われ、益々、有益な情報が望まれることでしょう。
昨年の投資信託の純資産の伸びには目を見張るものがありました。「貯蓄から投資へ」の流れが加速してきた感じですね(内容はともかく・・・)。
今年は、その流れに団塊の世代の大量退職が加わり益々過熱するものと思われます。昨年末より団塊の世代を意識した新しい投資信託や変額年金が次々に登場しその資金を虎視眈々と狙っています。
もちろん、良識ある企業(人)ばかりだったら良いのですが、いつの時代もそんなに甘くはありません。高利回りを謳った怪しい金融商品(詐欺)がかなりの数出てくると私は思っています。
昨年も福岡で公務員ばかりを狙って多額のお金を集めて結局は破綻した事件がありましたが、氷山の一角です。
騙されない方法はひとつ!儲け話には乗るな!です。投資の世界に近道はありません。上手い話には疑ってかかるくらいが懸命です。
それでは、今年も一緒に学んで賢い投資家を目指しましょう。
第3回 「比較広告」
ライバル企業、ライバル商品に差をつける、或いは違いを見せるために一番有効な手段は「比較広告」ではないでしょうか。
12月18日(月)付けの日本経済新聞に興味深い記事を見つけた。その見出しは「比較広告 高いハードル 仕掛ける企業に訴訟リスク」とある。江崎グリコがロッテのガムに対して比較広告を仕掛けたことに対する訴訟のことだ。
内容はともかく、日本での「比較広告」は現段階では非常に難しいという結論になっている。
我々、金融業界に限っても実に頭の痛い話である。むしろ、金融業界こそ正当な「比較広告」が必要だと以前から思っている。私はお客様には同じカテゴリーの中で比べて(もちろん、出来るだけ同じ条件で。全て同じ条件は無理)お見せするのが一番だと思う。
自動車、家電製品は「形」「性能」「価格」を比較して購入するのは当たり前。しかし、金融商品にいたっては比較することが難しいし、規制がいっぱい。
ただここにきて、金融庁が保険の比較広告に関して軟化し始めたので、今後にちょっとは期待できるといいですね。
一番大切なことは、消費者の皆さんに正しい情報が公平に伝わることだと思っています。大切な「お金」に関わる話ですからね。
第2回 「グローバル・ソブリン・オープンを考える(1)」
1997年の発売以来、爆発的ヒットとなったグローバル・ソブリン・オープン(以下、グロソブ)。日本の投資信託史上最大のヒット商品となったのは、どうしてだろうと改めて考えてみた。
これだけ売れた最大の要因は販売の在り方にあると思われる。その販売経路は銀行を通じての販売が全体の8割近くにものぼる。消費者の方も銀行が勧めるなら安全・安心だといった先入観で何の疑いもなく購入してしまう。もちろん、このこと自体が悪いとは言わないが、虎の子のお金をいとも簡単に預けてしまうのは如何なことか(私は電化製品ひとつ買うのにも、ヤマダ電機やコジマ、ヨドバシ行ったり、ネットでオークション見て見たり比べまくりますが・・・)。聞くところによると大方の銀行では営業マン一人に投資信託の販売ノルマが課せられていて、その額、何と年間3億円とも。
このノルマの代償がグロソブ・・・。
もう一つの要因は、毎月お小遣い感覚でもらえる「分配金」。このことがリスクを取ることの苦手な日本人に「安心感」という最大の武器を提供しているように思えてなりません。
「分配金が多いほど得」「分配金の回数が多いほど得」と思っている投資家が大半ではないでしょうか?確かに毎月、お小遣い的に決まったお金が入ってくるというのは魅力でしょう。しかし、その裏の事も考えなくてはいけません。
次回は、もう少し具体的に考えてみましょう。
第1回 「最近の投資信託ブーム」
最近の投資信託ブームには目を見張るものがあります。連日連夜、投資信託に関する記事が紙面を賑わせています。
(10月末の株式投信、初の50兆円突破!5ヶ月連続最高)(株式運用20兆円越す バブル後初!)などなど。「貯蓄から投資へ」がいよいよ本格化してきたって感じですね。元来、日本人は人と違った行動をするのが苦手で「赤信号、皆で渡れば怖くない」的感覚が強く、バブルの時も「皆が買うから私も買う」「騰がるから買う」といったように、同じ行動をとりがちですよね。
最近の投資信託ブームがバブルの時と同じように思えてなりません。あの時に、そうとう苦い思いをしているはずなのに・・・。のどもと過ぎれば何とやらですね。二度と同じ過ちを犯さないためにも、もっと利口になりましょう!もっと勉強しましょう!
これから、出来るだけ有益な情報を書いていきますので、お楽しみに。

